実録?百物語

55、海水浴

text by 網屋徹

「霊が見える」という元同僚のOくんか
ら聞いた話。rnrn友人と海水浴に行った。メンツはOくん、泳ぎが苦手なAくん、Oくんよりも霊感の強いB
くんの3人。Aくんは浮輪を使って泳いでいたそうな。rnrnO くんとBくんの2人が、沖に張ってあるロープ
のところまで泳いでいこうとしていると、Aくんが2人に「おい、ヤバイ助けてくれ、なんか変や!」と叫んでき
た。途端にOくんの肩に霊的な痛みが走ったんだと。「おい、B、ヤバイぞ、ちょっと海の中見てくれ」というO
くんの声にBくんがゴーグルで海の中をのぞくと、女と赤ん坊がAくんの足を一本ずつ掴んでいる。rnrn慌
てて2人はAくんを海岸まで連れ戻したのだが、足を引っ張られていたことをAくんに告げることはできなかった
そうな。

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