実録?百物語
19、心霊写真
text by 網屋徹
友人のEOさんから聞いた、彼女の体験談。夜、ある民家の前で、友人にデジカメで写真を撮ってもらった。が、デジカメの液晶モニタで画像を確認した友人が、いきなり走り出していく。驚いて後を追うと、友人は青い顔で「とりあえず大通りまで出よう」と言ったらしい。
実は、画像の中央に写った彼女に寄り添うように、老婆が写っていたんだと。着物の柄がはっきり確認できるような、鮮明な画像だったらしい。
デジカメの持ち主は、怖くなってその画像をすぐに消去してしまったって。
後日、EOさんが昼間にその場所に行ってみると、民家だと思っていた建物は実はお寺で、すぐ近くには祠が建てられていたんだと。それを見て、なんとなく納得してしまったそうな。