実録?百物語
45、天井裏
text by 網屋徹
「霊が見える」という元同僚のOくんから聞いた、彼の友人の話。rnrn自室で寝ていたのだが、ふと気がつくと天井が目の前にあったんだと。どう
やら幽体離脱をして、天井に迫るまで上ってきてしまったらしい。それでも上昇は止まらず、天井裏を通り抜け
て屋根の上まで出てしまったそうな。rnrn空を見上げると、老人たちがものすごいスピードで空を飛び交っ
ていたんだと。幽体離脱をすると、まれに他人が自分の体に入ってしまうことがあるということを思いだした彼
は、怖くなって、必死で自分の体まで戻ったそうな。rnrn後日、気になって天井裏を覗いてみたら、その時
に見たのと確かに同じ光景だったそうな。