伝説の契約の聖櫃「失われたアーク」の謎を追 え!

8、アークは剣山に眠る!? その2

text by オオヤギみき(TOKYO GOONIEZ)

最近は、剣山自体が国の国定公園に指定されて、発掘は全面的に禁止されている。自衛隊が調べているとか、夜な夜な米軍がウロついているとか、色んなウワサがあるけど、どれも定かではない。

2003年にインタビューさせてもらった、大杉博(おおすぎ・ひろし)準教授も、アークは確実に剣山にあると断定している。しかし、大杉氏は「高根さんは、結構、見当違いなところを掘っている。アークがあるのはあそこではない。行場にある」と言う。


オレら東京グーニーズは、大杉氏にインタビューで聞いた位置と、現存する資料を照らし合わせ、ある位置を特定した。それは、剣山山頂から登山ルートとはちょっと違う位置に降りたあたり。自然道の修行僧が修行していたという、いわゆる「行場」だ。この「行場」のどこかから、「地下施設」に入れる「穴」を探すことにした。怪しい場所は、大きく分けて3つ。

1つは、「古劔神社」という行場にある小さな社の上のガケを登ったところにある「穴」。ココは、弘法大師・空海が作ったと言われる「地下施設」への抜け穴だと大杉氏は言う。しかし、入ってスグのところで、落盤で埋まってしまっている。岩盤のスキマからは、かすかに冷たい風が吹き抜けていて、奥に空洞があるのが分かる。でもココを掘るのはめっちゃキケンだ。ただでさえやわらかい石灰岩でできた層なのに、落盤でガタガタなところを掘ったりしたら、ペシャンコになるのは目に見えてる。

もし、ココを掘るんだったら、NASAとかよくわかんないけど、そーとースゴい機材を使わないとムリだろう、きっと。予算もナニもない、スコップくらいしか使えないオレらにとっては、一番非現実的。ココを掘って「穴」に入るのは、オレらにはムリ。

2つ目は、「鶴の舞」と呼ばれる巨石からナナメ上に伸びているケモノ道をあがったところ。ココは、いわゆる「聖域」と呼ばれていたところらしいが、いまはもう忘れ去られていて登山ルート案内にも載ってない。ホトンド90度の崖っぷちを登ると、そこには巨石でつくられた古代の
「神殿」が残っている。きっと、なにかの「儀式」で使われていた「祭壇」かなんかだろうか。

「聖域」と呼ばれるだけあって、ココには尋常じゃない神がかった空気が漂っている。オレらの見解はつまり、こうだ。「古劔神社の穴」が塞がって入れないんだったら、そのちょうど上に位置する聖域に「縦穴」を掘れば、「古劔神社の穴」の途中に縦から入れるんじゃないか?というワケ。バカバカしく聞こえるカモしれないけど、実際、大杉さんも掘ったことがあるらしい。6m近く掘ったところでバレちゃって埋めさせられてしまったらしいけど、途中、勾玉のような石や、湾曲した、どうみても人工的な石が出て来たらしい。

2003年、剣山調査から帰って来たばかりの頃は、もう一度、今度はスコップを持って聖域を掘るぞ!と息巻いていたんだけど、掘るとなったら、それなりの日数が必要だろう。1週間、イヤ、ホンキで掘るんだったら1ヶ月はキャンプを張って掘り続けなくちゃ。

パクられたらどーする? もうイイ年だろ…とか、1ヶ月も仕事休めないッスよ〜っていう人がホトンドで(当たり前だけど)、結局実現しないまま、今に至る。

▲ページトップ